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2008年11月18日(火)
風呂の入り方

国外に出て早16年。国が違えば習慣も違います。それでも適応できるところは合わせ、適応できないところはなんとか工夫しそれなりにやってきました。

しかしどうしても適応できず、また工夫しても納得できないものがいくつかあります。

そのなかで最も我慢できないのが風呂です。

今回背中を痛めたことでそのことを改めて実感させられました。

ヨーロッパの風呂桶というのは日本のそれとは違い基本的にゆっくり浸かれる構造になっていません。

近年日本でもこのような風呂桶が普及しかけていると聞きました。

嘆かわしいことです。

僕にとって風呂だけは絶対日本の風呂でなくてはならないのです。

しかし現実にはそうはいきません。なので僕なりに工夫しています。

以下は体が大きい僕流の風呂の入り方です。他の人にはなんの参考にもならなりません。それに長文です。僕がどんなふうに風呂に入っているのか知りたい人だけ読んでください。

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まずバスタブにお湯を張ります。ぬるめの湯で量は半分くらい。足を伸ばして入ります。そうすると僕の場合腰の半分くらいが湯に浸かります。
そうしてしばらく半身浴。僕が入ることによって水嵩がバスタブ上部にある排水口まであと10センチぐらいまで増します。

体がお湯に慣れてきたらこのまま今度は熱いお湯を足します。約5センチ分くらい。これ以上湯を入れると上半身を入れたときに湯が上の排水口から流れていってしまうのでここでやめておきます。少々熱いですが、ま、最初だけです。

次に上半身をお湯に浸します。ただこのままの体勢では無理なので足を外に出しながら徐々に上半身を浸していきます。

首までつかった時は両足はすでにバスタブの外に出ています。足より上半身のほうが体積が大きいので当然水嵩は増します。それでもまだ3センチほどは余裕があります。

これで一通りお湯に浸かれたはず・・・なのですがなぜかバスタブの真ん中に無人島が・・・いやお腹が突き出ています。

このままにしておいたら大変です。なので小さなタオルをお湯に浸しお腹に乗せ、そしてまたお湯につけお腹に乗せ・・・を繰り返します。

でもお腹もお湯の中に浸けてあげたいっ!って思うんです。ただお腹が浸るまでお湯を入れると今度は排水口からお湯が出ちゃうわけです。排水溝をふさげばいいんでしょうけど、もしお湯が外にあふれだしたら、もうそれは大変なことになってしまいます、なのでできません。

膝から上を外に出しうつぶせになってみます。普通の人はそれでOKでしょうけど僕の場合それだと胸から上が出てしまいます。なんとかして上半身を全部お湯に浸したいっ!

んなわけでいろいろ試行錯誤を繰り返した上で編み出したのが以下の方法です。


バスタブの縁をつかんでお尻を排水口のほうに近づけます。首から上は湯に浸けるわけにはいきませんからちょっと腹筋使って持ち上げておきます。

それから外に出しておいた足を曲げ排水口のある側のバスタブの縁に乗せます。ちょうど体育座りを寝かしたような格好になります。

そしてスクワットの要領で足を伸ばしていきます。すると上半身はバスタブの底をすべり元の位置に戻っていきます。と同時に頭のうえにあった湯が上半身で押され体の両端に川のような流れを作ります。そしてそれが波のようなうねりを生み出します。それがあの無人島のようなお腹の上を流れていきめでたく上半身は全てお湯に浸かるわけです。

一瞬の出来事ですがこれを発見した時は大変喜んだものです。

しかしこの技は足を延ばすスピードが非常に大切で、早すぎるとお湯はバスタブからこぼれますし遅すぎると波が立たずお腹が湯に浸からないことになります。

ただこの技の欠点は一回ごとに腕をバスタブから出し縁をつかんで体を元の位置に戻さねばなりません。

その技を改良したのが足の裏を縁ではなく排水口側のバスタブの底につけるということです。この発見により往復運動が可能になりお腹が継続的に湯に浸かることができるようになりました。

以上が僕流のお風呂の入り方です。

「出っ張ったお腹を引っ込めりゃいいだけじゃん」

といったご指摘は受け付けませんのでなにとぞご了承ください。

2008年11月8日(土)
今日は外食

今日は土曜日。久しぶりに家族3人で外食です。

お店の名前はSchnitzel Cultureとんかつ文化」とでも訳したらいいでしょうか?以前この店は「とんかつ工場」という名前でした。僕たちはその頃からこの店に食べに来ていたのですが、そのころはあまりはやっていなかったように思います。たぶん名前が悪かったんですね。今の名前になってからは予約なしでは入れない店になってしまいました。

この店そこで食べるだけでなく持ち帰りや宅配もしてくれます。でもやっぱり店で出来立てを頂きたいものです。

先に「とんかつ」と訳しましたが「シュニッツェル」と「とんかつ」はいろいろちょっとずつ違うところがあります。一番大きな違いはというと肉を叩いて薄く延ばすことでしょうか。あと衣にも味が付いているのでソースをかけなくても食べることができます。

シュニッツェルといえばWiener Schnitzelが有名ですがシュニッツェル自体肉の種類は問うていません。肉を叩いて薄く伸ばし衣をつけ多めの油で焼けば(とんかつのように油のお風呂にトップンというのはやらないみたい)シュニッツェルの出来上がりです。

今日僕が注文したのはLeipziger XXLというメニュー。肉は豚のモモ肉を叩いてカツにしています。
ただし写真にもあるようにその大きさはハンパありません。長いところで28センチあります。となりのナイフとフォークは子供用ではありません普通の大きさです。使用している肉は300グラムもあります。
これにジャガイモグラタン、サラダ、それと写真には写っていませんが(入りきらなかったので)カリフラワーのクリームソースがけがついて10ユーロ90セント。それに黒い白ビール(Weizenbier dunkel)が3ユーロ20セント

妻もこれと同じものを注文!!

娘はRaeuber Teller なるものを注文。訳すと「泥棒の皿」。こうやって注文すると空っぽのお皿とナイフとフォークが出てきます。これを使って妻と娘はシュニッツェルをシェアします。

いくらなんでもこれを妻がひとりで全部食べるのは無理ってもんです。
あっ、でも僕は全部食べちゃいましたけど。

食べ終わったお皿をよく見ると皿の中央に物差しが書いてあります。右側には28センチ、左側には中央からSmall Large そしてXXLと書いてあります。でもこれ完食しないと見ることができませんよ。

とんかつと比較することはできませんが、まあこれはこれでおいしいものです。特にビールと一緒なら尚更味も引き立ちます。

お腹も気持ちも大満足でした

2008年11月7日(金)
調子が悪い時は・・・

リングが無事終わって気が抜けたからなのでしょうか、風邪ひいたわけでもないのにここ3日ほど声の調子が良くありませんでした。

発声がずれてきてるとしか思えません。こういうときもあります。

そんなときの僕の対処法はいつも決まっています。往年の名テノールの演奏をひたすら聞きまくるんです。

そうするとなんか声が軽くなったような気がしてうまくいくようになるんです。たぶん気分の問題だと思うんですけどね。

なんでこんなことを始めたのかは定かではありません。

僕は昔からテノールが大好きでいつかはテノールになりたいと思っていました。ちょうど身近にバリトンからテノールになった先輩がいたこともあったからでしょう、いい発声を身につけたらテノールになれるって大学時代本気で信じていました。

イタリアでついた先生がテノールだったせいかもしれませんし、後に現在の僕を決定付けてくれた発声の先生(ソプラノ)の生徒にやたらテノールがいたからかもしれません。

まあそれはどうでもいいことです。



今回僕を助けてくれたのはドイツが誇るリリックテノール
Fritz Wunderlichでした。彼のタミーノが僕は大好きで、大学受験のころには毎朝必ず聞いていました。あの真摯な歌声にはいつも助けられます。

というわけで今日はこれからトスカの本番です。

2008年11月2日(日)
リング無事終了!
っていってもまだ「神々の黄昏」が残っているんですけどね。

通常の流れだとハーゲン歌うんでしょうけど。

というわけで僕にとってのリングはこれでおしまいです。次のサイクル上演は4月ですが、日本にいるため歌いません。

ジークフリード」のファフナーは2幕にジークフリードによって殺されるわけですが、この演出では白骨化したファゾルトの死骸に寄り添うようにして座ったまま死に、そのままの姿勢で2幕が終わるのを待ちます。

はっきりいって歌うことより死んだあとのほうがつらいんですよ、この演出だと。

死んでから約30分間そのままでいるんです。死体ですからもちろん動けません。

今日は死ぬ時のいいポジションを取り損ねました。楽な姿勢では決してありません。10分くらいで体が痛くなり始めました。ミーメが死んでくれたころには体が斜めになりかけて・・・でもそれを必死でこらえてたら違うところが痛くなってきて・・・。

どうせみんな見てないだろうから気づかれないように少しずつ態勢を変えようかななんて思ってたら時すでに遅し。死体の僕にスポットが当たっているし・・・。こうなったら幕が閉まるまでスポット消えないし・・・。

てなわけで最後の5分間は
地獄の苦しみでした。



死んでしまうとカーテンコールまで何もすることがありません。幕間の休憩が30分、3幕が80分あります。

休憩時間が終わると楽屋食堂に集まっていたオーケストラのメンバーがピットの中へ帰っていきます。楽屋食堂は急に閑散とします。そうなってから始まるのが定例の
「死者の会」です。

ミーメとファフナーの二人で始まるこの会はただの飲み食いの会。しばらくするとやっと死んだエルダや死んでないけど出番の終ったアルベリヒやヴァンダラーがやってきて大盛り上がり。

ブリュンヒルデが歌い始めるとだれかが必ず

「はい、あと30分で終了で〜す。」

って言うし。そうするとみんな三々五々散会し、お化粧直しやらしてカーテンコールに備えることになります。

カーテンコールが終わると僕は一目散に楽屋へ。急いで化粧を落として急いで駅に向かいます。この電車を逃すとライプツィヒ到着が1時間遅れてしまうので走ります。

何とか乗れた僕は家に帰ってやっぱりビール飲んじゃうんだなあ、今日は特別な本番だったからとか何とか言ってね。